『エヴァ』テレビ版感想:15話 私は雑巾になりたい

今週末中にテレビシリーズを見終えると決めた。でないと終わらないと気がついた。
 
第15話、「嘘と沈黙」
 
・加持の諜報活動。謎のおばさんが良い味出してる。

 
・何かのフェチに目覚めるシンジ。

・エレベーターで綾波と乗り合わせた際、翌日ゲンドウと会う約束があり、何を話したら良いか分からないと打ち明けるシンジ。ついでに「雑巾を絞ってる姿が“お母さん”って感じがした」「綾波って案外主婦が似合ったりして」等、コミュ障設定を忘れてハイレベルな口説きっぷりを披露。この話数ではシンジとアスカのキスシーンがあるが、綾波のこの表情を見た後ではあんな性格ブスといちゃつこうという気が起きないのも仕方がない(アスカ派にあるまじき感想)。

 
・ゲンドウとの面会を翌日に控え、ミサトの問いかけに寝たふりをするシンジ。

ミサト「怖いの?お父さんと二人で会うのが。逃げてばかりじゃだめよ、自分から一歩を踏み出さないと何も変わらないわ。」
シンジ「分かってるよぉ。」
ミサト「これから分かるのよ。最初の一歩だけじゃなく、その後に続けることも大切だってことが。とにかく、明日は胸を張って行きなさい。お母さんにも会うんだから。じゃ、おやすみ。」

ミサトさんの鬱陶しさはんっぱない。シンジからしてみれば大きなお世話でしょう。コミュ障仲間の綾波に積極的にアプローチして、ゲンドウとの会話のリサーチに動いてみたり、シンジなりに当日に向けて心の準備をしてきているんだよ!ミサトはミサトで自分の過去を重ねあわせてるんだろうけど…。
 
・12話「奇跡の価値は」でゲンドウに褒められたばかりのシンジは、今回なんとなくゲンドウとの関係がうまく行っている気になっている。18話「命の選択を」のトウジ関連の件で関係が咬み合ってなかったことはハッキリするのだが。今回の墓参りの場面の最後、ふたりが帰路につく際の方角の違いからも、既に感情の行き違いが演出されているような気がする。



 
・突然チェロを弾きだしてイケメン度を上げてくるシンジさん。

・今回は殆どBGMが流れないため、全編に渡ってどんよりとした雰囲気が漂っているのだが、おかげでミサトが酒の勢いで加持に諸々の感情をぶつける場面でかかるBGMは大きな効果をあげている。
  
・アスカが加持に抱きつき、「ラベンダーの香り」に気づいて、ミサトと加持の復縁を覚る描写があざとい。よっぱらいを担いで来たんだからそりゃ香水の匂いだって移るだろ、と思ってしまう。結果的に印象的なシーンになってるし、テンションがコロコロ変わるアスカも可愛いのでまあ良いか。

 
次回予告。「シンクロテストでアスカを抜き、ついにトップへ躍り出る碇シンジ。だが増長した彼はディラックの海に取り込まれてしまう。エヴァー全てのエネルギーが、ゼロに近づいていく。恐怖、孤独、極感が少年を包み込む。そして、生きるために残された僅かな時間が、彼に絶望を教える。次回、「死に至る病、そして」。さーて、この次も、サービスサービス」
次回マッキーコンテ回。お待ちかねの電車内心象風景演出が登場。
 
僕はアスカが大好きだけど、雑巾絞ってる綾波を見ているとどうしてもポカポカが抑えられない。しょうがないじゃないか、だって綾波ですよ!?
というわけで次回につづく(投げやり)。
・次回感想→『エヴァ』テレビ版感想:16話 「袋小路感」の正体
・全話感想もくじ→『エヴァ』テレビ版〜旧劇場版/『新劇場版:Q』全感想目次