だから何ということはないんだけど、『アポロン』のエンディングを見るたびに『青い花』のオープニングを思い出す。
特にここ。
あとこれ。
手のカットはパッと見て連想したというだけで意味合いがだいぶ違うと思うんだけど、上の走ってるカットは意味合いもニアミスしてる感じがする。(『青い花』の映像ソースが怪しさ満点でごめんなさい)
主観的に両パートの流れを整理すると
青い花
元々(一旦は)別々に人生を歩んでいた二人が
(再び)出会い、同じ方向に走り出す。一本だった背景の「線」が二本になり絡みあう
重なりあう線と手。触れ合い。このあと引き続き「花」のモチーフを絡めつつ百合百合しい触れ合いが描かれるけど割愛。
アポロン
ぼっちで寂しい日々を送っていた主人公。寒そうな坂道を右へと向かってとぼとぼ登る。孤独に耐えかねたのか、立ち止まってしまう。
後ろから「線」(ヒロイン)が主人公に接触。感情のゆらぎを感じるも、コミュ障なためどうして良いのか分からない主人公
ガチホモ登場!左方向からの手に引っ張られる
価値観に大きな揺さぶりがかけられ、冬景色が一変
反転。線で描かれた「坂道」を逆走!左方向に駆け下りる
皆で走る坂道。眩しい青春の1ページ
という感じ。
「線」を背景に走っているシーンはどちらも“「人」との関わりあいの中で、主人公(達)が走り出す”ような形になっているので、なんだか似ている気がする。
手を繋ぐシーンは、『青い花』では「触れ合い」を象徴するカットになっているのに対して、『アポロン』では“「引っ張る」という動作→逆走への力強い誘い”という感じなので、動作的にも意味合い的にも大分違う感じ。
ただやはりパッと見たときに似ている構図が連続するので、見るたびに連想してしまうんだよな。
追記:幾原さんと林明美さん
特に関連がないならということで言及しませんでしたが、『青い花』OPのコンテは幾原邦彦。しかし頂いたブコメを読んで気づいたんですが、『坂道のアポロン』EDは林明美さんのコンテだったんですね!
真っ先に確認しておくべき点だったのに、これは痛恨の見落とし。というか、自分が上で使ってたキャプの数秒前後したタイミングでクレジット出てるのに…。自分のボンクラっぷりが極まってますw
林明美さんといえば『ウテナ』→『ピングドラム』と続けてイクニ作品の中枢でお仕事されてた方。原画の小島崇史さんと中村章子さんも『ピング』繋がり…。というか、林さんご本人のブログを確認したら、ちょうど今回の『アポロン』への参加について書かれていました。
ついでに『青い花』OPコンテ作業時の幾原さんのブログも。『ウテナ』『ピングドラム』絡みとしては、金子伸吾さんが『青い花』OPコンテのアイデア出しに協力していたというエピソードも紹介されています。
「ドキッ」 ikuniweb : http://www2.jrt.co.jp/cgi-bin3/ikuniweb/tomozo.cgi?no=489
「青い花」 ikuniweb : http://www2.jrt.co.jp/cgi-bin3/ikuniweb/tomozo.cgi?no=493
『ピングドラム』のエンディングは中村章子さんがコンテなんですよね。
『ピングドラム』エンディングから「線」がぴろぴろ伸びてるカット
前期ED
後期ED
ブコメでも私的されてましたが、アポロンの毛糸の玉は確かにピングドラムっぽい。
また、手がくっついたり離れたりするのは幾原さんが昔から好んで使っているモチーフでもありますね。
ちなみにパートまでは知りませんが、林明美さんは『ウテナ』と『ピングドラム』の両方でOP原画としても参加されていたはずです。