AB! 12話感想 : オタクサークルはモラトリアムの夢を見るか?

ガルデモメンバー毎日が文化祭みたいで楽しかったなー
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エンジェルビーツ12話見ました。面白いじゃないか。
ゆり凄く幸せですね。凄く幸せな風景、私にはまぶしすぎる。みんなこんな時間に生きているんだ。いいですね。羨ましいです。ここから消えたら、やり直せますかね。こんなあたりまえの幸せを私は受け入れられますかね。
記憶も失って、性格も変わって、ならできますよね?でも、だったら生まれ変わるって何?それはもう私の人生じゃない。別の誰かの人生よ。人生は私にとってたった一度のもの。それはここに、たったひとつしかない。これが私の人生。誰にも託せない、奪いもできない人生。押し付けることも、忘れることも、消すことも、踏みにじることも、笑い飛ばすことも、美化することも、何もできない!ありのままの、残酷で、無比なたった一度の人生を受け入れるしかないんですよ?!
先生、分かりますか。だから私は戦うんです。戦い続けるんです。だって、そんな人生・・・一生受け入れられないから!!

天使を倒すだの神に反逆するだのといった大義名分を掲げていた戦線メンバー達ですが、11話の冒頭、ガルデモメンバー&その他大勢が消える際、バンドの女の子達が言いますね
私達はもう、いいっていうかね」「あんたの話を聞いて、納得しちゃったんだよ」「踏ん切りがついたっていうかさ」「そういうグループだよ」「いわれなくてもわかってたんだけどね
大義名分はいつの間にか大義名分でしかなくなり、その過程でバンド練習をしたり、毎回のくだらないミッションを楽しむことが戦線メンバーの目的へとすり替わっていたんですね。そしてそんな心地良い時間を殆どの戦線メンバーは満足行くまで楽しんでしまっていたわけです。そのことを自覚したメンバー達は次々と成仏していきます。主人公達を残して・・・。
もうこの“周りのみんなが成仏してくのを眺めてる主人公達”という図がたまらないですね。切ない。“自分はいつまでもアニメやマンガが大好きなのに周りのみんなはどんどんそういうものから離れていってしまう”という図そのままじゃないですか。この“図”を無理やり作品全体に当てはめようとすると当然無理もでてくるわけだけど、それを承知で上であげたユリっぺの台詞と照合すると、下手すると電波さんに見えかねないユリっぺの突然の独白にも色々感じるところが出てくるのではないでしょうか。ユリっペの台詞、乱暴に要約すると
・イメチェンすれば自分も幸せな人生を生きれる。しかしイメチェンして自分を偽って生きたらそれは本当の自分の人生とは言えない。だから、戦い続けてでもありのままの自分で生きていく。
ってことになると思うんですが。これは上記の“図”に当てはめれば、茨の道であれ、オタク人生を突っ走って行くという宣戦布告ともとれますね。
古泉あるいはカヲル君(仮)愛が芽生えてしまうと、ここは永遠の楽園に変わります。しかし、この世界はそうなってはいけない。なぜならここは、卒業していくべき場所だからです。
ゆりそう思った人がいたのね
だからここの掛け合いとかも凄い燃えましたね。確かに、卒業していくべき場所なのかもしれない。卒業するのが正しいのかもしれない。しかし卒業するにもグダグダ居座るにも決断はその人個人が下すべきであって、だれかから押し付けられるのはたまったもんじゃありませんからね。
というわけで次回主人公やユリっぺ含めてみんな卒業しちゃいそうですが、最後まで作品の行方を見守りたいと思います。
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あと今回エヴァっぽいシーン凄い多かったですね。意図的にやってるのもあると思います。
気になったのをあげると
・天使ちゃんの空中前転一回点キック→エヴァTV版2話の初号機キック
・ユリっぺ普通の学園生活ifの世界→エヴァTV版最終話のifの世界
・黒い影に飲み込まれそうになった手を引っ張られるユリっぺ→『破』の「来い!」
・カヲル君っぽい新キャラ→カヲル君
・次回予告のありがとうございました→エヴァTV版最終話の「おめでとう」「ありがとう」
と5つ。まあ偶然の一致もありそうですが。