新海誠『星を追う子ども』観てきたよ〜

 ネタバレや他人の感想から先入観を植え付けられた状態で観たくないなと思い、『星を追う子ども』早速初日に観てきました。
  
 そんなわけで、そんなにネタバレしてるわけではありませんが、先入観ナシで観たい人はコレ読むのご注意ください。
  
 結論から言うと僕は良かったですよ、今回も。(←「今回も」と、さり気なく「過去のどの新海作品も好きですよ」アピールw)
 予告編からは不安半分期待半分という感じだっただけに、観終えた後の満足感・安堵感というのは大きかったです。というのも、今作は新海監督にしてはメジャー嗜好な感じ・・・なのはいいんですが、あまりにも絵柄がジブリっぽかったから。恐らくこれはどこの感想をみても死ぬほど言及されてるのでしょうが。ただ僕は開始三十分程度でナカミはちゃんと新海作品になってるなと判断して、あとは安心して観てました。
 そもそも何を持って新海誠っぽさなのかというのもありますが、僕としては

1:中二病っぽさ
2:異常に美しく描かれた背景
3:青臭さ
4:モノローグの多用

といったものと考えていて、で、今回封印されていると感じたのは「」と「」。これは本作が今までの新海作品と違ってジャンルを「冒険モノ/ジュブナイルモノ」にした事によって切り捨てられた部分でしょう。
 青臭い末期中二病患者が自意識を爆発させたようなモノローグを羅列してるような内容こそ新海作品の醍醐味なのではと思っていた自分としては、「」と「」+「ジブリ臭さ漂う王道」だけできちんと新海作品っぽくなっていたというのは結構驚きかもしれないw。
 一応妻の死を何年も引きずっているという、下手したら『秒速5センチメートル』の主人公並みなイタさになっていたキャラもメインで出てくるんですが、そいつの存在があまり青臭く見えず、むしろエヴァのゲンドウみたく情けなく、かつ渋格好良い感じになってるのは、一番メインの主人公がそのオッサンではなく、(それなりに)活発な女の子に設定されてたからというのが大きそう。
 それとついでに言うと「」の美しい美術についてですが、実はその辺もこれまでの新海作品とは微妙に違った印象を受けました。今まではなんでもないような身近な風景を変態的なまでに美化している感じでしたが、今回は美化の「過剰さ」がかなり抑えられていた印象。その辺りは現実世界とファンタジー世界とのビジュアルバランスをとるために必要だったのかな。ここは実は予告編を見ていてパワーダウンしたのかな?と気がかりでしたが、実際観てみたら結果的には良い按配だったなという印象。
  
 とにかく、ジブリ臭さを恥ずかしげもなく前面に出していくというのは実は相当に覚悟のいる選択だと思うので、そこで自爆せずにやりきった所は凄いなと思います。(最近自爆した某ノイタミナ作品を見た後だけにw)
 ただそれでも一つだけ文句をつけるとするなら・・・キャラデザがイモ過ぎる!という点。ジブリっぽくするならするでもうちょいスマートな落としどころがあったと思うんだけどな〜。特に主人公。もうちょっとだけ現代風なデザインにはできなかったのかな。気持ち『トトロ』のさつきにデザインを近づけるだけでだいぶ違ったんじゃないかな〜。と、まあそこは好みの話です。
 あとそうそう、CMとキャッチコピー!お前らはネタバレしすぎ!もうちょっと自重してくれても良かったんじゃないかな。それこそ糸井重里でも呼んでもうちょいセンスあるコピーがつくれなかったものか。あれじゃストレートすぎる。
 しかしまあ、そんな些細な不満もありましたが、終ってみれば、劇中、所々で挿まれていた「間」の心地良さが一番心に残った映画でした。劇場のピーンと張り詰めた空気が最高。