輝きのタクト 12話感想 : 世界のためには私が大魔王になるしかない!!!!

今回はタクトがデートで人妻にガンダムファイトに誘われるお話。
 ・壊れたサイバディの再生にはスタードライバーに十分なリビドーが無ければ無理な模様。・・・って綺羅星の面々て全員リビドーほとばしってて誰が修復にチャレンジしても案外いけるんじゃねーかという疑惑が!
 ・ガラス越しのキスについて。

タクト:ガラス越しでも相手の顔は見えてるわけで、本当にキスするのと変わらないんじゃないかな
カナコ;じゃあ目を閉じればどう?
タクト:んー、そうだな、目を閉じてればただのガラスとチューだよね。

だそうで。となるとタクト君的には本人がキスとして認識してたかどうかが重要という事で、ファーストキスの相手はワコではなくカナコ様って事になるな。まあどちらにしてもうらやまけしからん話だ。
 ・タクトに「頭取」に扮して何故戦うのか?との質問を投げかけるカナコ。「女の子を拉致るようなやつらは信用ならない」と綺羅星のやりかたに食って掛かるタクトに対して「単純ね」と言う。
その後タクトVSカナコのサイバディバトルがあるわけだけど、ピンチに陥ったタクトが言った事は何かと思えば
「負けるわけにはいかない・・・・・この島のサイバディは、全て僕が破壊するぅぅうう!!!」
凄い!w この単純さ、普通なら反則なんですよね(笑)気合を入れたら勝ってしまいましたという理屈もへったくれも無い展開。本来ピンチからの逆転には何かしらの理由付けが無いとただのご都合主義なわけです。たとえご都合主義に対する見え透いたカモフラージュだったとしても、「実は二刀流の方が得意だった」だとか、「呪文を唱えて信じる心を持ったら新しい必殺技が出ちゃった!w」であればなんとかエクスキューズにはなって、頭の悪い脚本にはならないわけです。だから今回の戦闘でも

A:「負けるわけにはいかない」B:「なぜならBだから」C:「だからこの島のサイバディは全て破壊する」

という三段論法で最後のパワーアップの理由を誤魔化せるはずだったのに、あえてそれをしなかった。(※「B」の部分は実際に台詞で言うor事前にもっと分かりやすい逆転フラグを立てておいて、逆転してもおかしくない状況を作っても良かった。)しかしこの流れは多分意図的で、「銀河美少年、ツナシ・タクト。確かに彼の強さは何か違うわね。」というカナコの負けた後の台詞にかかってる。こんな理屈もへったくれも無い勝ち方、本来であれば視聴者なんかよりもまず負けた方のカナコが突っ込まなきゃいけないはずなのに、「確かに彼の力は何か違う」と、彼女は何故か納得してしまっている。「B」の理由付けをバトルの前段階(もしくはバトルの最中)ではなく、バトル直後のカナコの台詞によって補おうとしているわけです。ただタクトが「何か違う」というのはカナコに言われるまでもなく、そもそも1話目で「颯爽登場!」とか言って変身ポーズをかましてくれた時から視聴者全員が気付いてる事ですよね。だとすればやはり「タクトが何か違う」というだけでなく、もう少しカナコの「納得の理由」を明示してくれないと「B」を満たす条件が完璧には揃った事にはならないと感じるわけです。そしてそこで最後のキス→青春の謳歌の流れですよ!
 キスをされたことにあたふたするタクトに対して「ホント単純」というカナコの言葉。この「単純」というのはやはり、キスに取り乱すタクトの姿を指しているだけではなくて、先に出てきた綺羅星十字団と戦うタクト理由が「単純」である事の反復もかねていると考えたほうが自然。そしてその単純さをカナコは肯定的に受け入れている。キスの後「楽しそうですね」とシモーヌに言われ、「青春の謳歌ってやつかしらね」と応えるカナコ。今まではガラス越しのキスや仮面を付けた綺羅星団員として窮屈な活動をしてきていたのに対して、仮面を付けない銀河美少年と戦い、「ガラス無しのキス」に及んだカナコはタクト流の「青春の謳歌」というステージに触れたので凄く楽しいわけですね。そしてそれは、この作品世界では青春を謳歌する事は楽しいことで、正しい事である証明だと思うわけです。結局本当に単純な話になってしまいますが、作品内でタクトが逆転する事を無条件に許されるのは青春を謳歌する精神を持ち合わせているからですよ。逆に言えば今後戦闘で本当にピンチになったり負けたりするような展開があるとすれば、タクトが過去のトラウマをえぐられるか何かして「本当に“青春の謳歌”とか言っていて良いのか、俺?」とか言い出した時なはず。
 ・以下の魔法使い関連の謎も後々イカ刺しサムの話と共に明かされてくるのでしょうか。

カナコ:魔法使いって本当にいるのかしら。
ミズノ:あのね、ボク達人間は本当はみんな魔法使いなんだよ。人間であるという事は魔法使いでもあるってことなんだ。
カナコじゃあ私も何か魔法が使えるのかしら?
ミズノ:あのね、人間はみんな魔法使いなんだけど、使える魔力は人それぞれなんだ。でも今は、とてつもなく強大な魔法を使える大魔王の力で本来持ってる魔法を使えなくされちゃってるの。だから残念だけど、今は殆ど魔法が使えないんだ。

今回カナコが言っていた「世界のためには私が大魔王になるしかない」というのを合わせて考えれば、大魔王っていうのは綺羅星十字団のリーダーの事を指していると見て良いのかな?だとするとミズノの言う「強大な魔法を使える大魔王」というのはリーダー代行だったヘッド?
 関係ないけど今まで個人的にはスタドラヒロインズの中ではニチ・ケイトかスガタメ・タイガーがお気に入りだったけど、今回の「世界のためには〜」の中二発言でとうとうカナコさんファンになってしまいました。是非大魔王になったカナコさんにいじめられたい!・・・否!カナコ様は大魔王に見えて実はルルーシュ的に世界中の負の連鎖を断ち切るために己を犠牲にしているだけのはず!であれば僕は彼女の唯一の理解者として彼女のストレス緩和のために毎晩マッサージをしてあげるんだ。おいタカシ、それ僕の仕事だからお前はあっち行ってろ!(コーデリアさんばりの妄想力で)
 
 というわけで今回の感想は以上。なんか最近気を抜くと文章が「〜なわけです」って言い回しだらけになってしまう病がやばい。