日常におけるオアシス、ガイナアニメ。 : パンスト 9・10話感想

 今回は鼻糞回とゲロ回で最低最悪な素晴らしさでしたね。
 まずAパート。これはもうストーリーを考えた方の頭が残念過ぎて最高ですね。可愛らしいキャラ達が常時鼻糞ほじってるというだけでたまらないのに、スイーツと鼻糞の造形が似ているという素敵設定。パンティとゴーストの鼻糞ほじりあいセックスの描写も下品過ぎて振り切れてました。とにかく発想の勝利ですね。小梅けいとの某花粉エロマンガを思い出しました。
 で、問題のBパートですよ。普通に考えて問題大有りに思えるAパートが問題なく思えてしまうくらいに問題超大ありなBパート。実はBパートに関してはなんとなく悪評が伝わってきていたので、相当身構えて観たんですが・・・あれ?どうしよう、めちゃくちゃ良いエピソードじゃないですかw
 まず第一に普段からの振れ幅が物凄く大きいので、今回の演出を担当された小林治さん的なリアル寄りな雰囲気がもうそれだけで鮮烈なギャグ。パっと見た時のビジュアルイメージだけでもお腹いっぱいなのに、なぜか無駄にリアルな会社内で働くオッサンの描写。しかしお気楽なギャグとして笑えるシーンといえば、オッサンの娘さんが(これがまたブサイクなキャラデザ!)「ファッキン!」とか言ってるシーンくらいしか無いので、後半になると流石になんだか心がやさぐれてくる。そのピークとなるのが一気飲みのシーンで、観てる僕としても「なんで深夜にパンスト観てスカっとしたかったのに、こんなオッサンの一気飲みなんか観てなきゃいけねーんだ!」となる。その蓄積された鬱憤が爆発する時とき、ゲロゴーストが街を飲み込み、グチャっと登場するわけですね。このゲロの波が街の中で暴れまわるシーンがまた力入ってて素晴らしい。
 そして満を持してのパンティ&ストッキングの登場ですね。闇夜の中を天使の輪だけが飛び回り、最後にカートゥーン調なパンストコンビが登場した時の高揚感&安堵感たるやもう・・・!カートゥーン調であるところがまた最高ですね。個人的には昔見た2Dアニメと実写を合成して作られた映画『ロジャー・ラビット』を思い出しました。Movie Trailer - 1988 - Who Framed Roger Rabbit - YouTube
 今回は観ていて、作っている人達的にとって「アニメ」とはこういう存在なのかなぁと、素直に良い話だなぁ〜と思ってしまいましたね。個人的な話をすれば、「アニメ」というか「ガイナアニメ」はBパートのパンティとストッキン的存在と言えなくもないかもしれない。普段の日常がそれほどつまらないとも思いませんが、その中で飛びぬけて非日常的に面白いと感じるのがガイナックスのアニメだったりしますね。