輝きのタクト20話感想・・・というか最終回予想!

 最近タクト感想書くのをサボり気味ですが、追っかけるモチベーションが下がったとかではなく相変わらず楽しんで観てます。いや、正確には諸所の事情で一度爆下げしたんですが、最近になってまた上がってきました。特に今回の話は久しぶりに分かりやすく榎戸臭全開で、まだまだにわか榎戸ファンでしかない僕も大喜びでした。
 巷ではすっかりヘタレキャラのかませ犬として認知されてしまったヘッドさんですが、思えば彼が活躍するシーンというのは作中で最も「ウテナウテナしい」事が多く、ただそこにヘッドがいるだけでなんだかテンションが上がってしまったりします。そんでもってヘッドが大活躍だった今回はそれこそスタドラの中では屈指のウテナっぽさ漂う回だったと思うのですが、スタドラが作品全体としてウテナっぽいかというと、案外全然そうでもないなというのがスタドラの中盤以降で固まってきた印象です。ウテナを想起させるシーンが無いではないんですけどね。ここは本当は僕が『忘却の旋律』も観ていればもっと色々話せるのかもしれませんが・・・。まあそれは置いておいて。
 作品開始時は「南十字島」というのがウテナにおける「学園」という箱庭に相当するものなのかなとも思ったんですが、観ていくとウテナの学園における閉塞感のようなものというのは殆ど無く、むしろ開かれた感じの印象を受けたわけです。しかし主人公達を縛る物が何も無いかというとそういう事でもなく、血統だなんだと面倒くさいしきたりがあったりして、それらの面倒ごとの象徴として「ゼロ時間」というのがあるのかもしれないと最近になって思うようになりました。ただこのゼロ時間を悪の象徴と言い切るのは無茶な話で、巫女ソングをBGMに颯爽登場する銀河美少年は確かに超面白格好いいし、綺羅星十字団の団員が活動してる様はあまりに活き活きとしている。
 で、ここでちょっと引用したいのが、id:mattuneさんの「ウテナについて思う事」という記事の一部。


諸君、私は少女革命ウテナが大好きだ



でも、じゃあ少女革命ウテナの何が大好きなのか。



ウテナの物語的なテーマというものは

あの当時としては新しく、今となっては古い。



ウテナのテーマは誤解を恐れずに言えばこの二つ

1、自立

2、外部への志向



これはセーラームーンへのアンチテーゼであり、

かつエヴァンゲリオンのアンチテーゼでもある。

これを1997年の時点で打ち出したのは

エヴァ以降という括りの中では先駆けであったと思う。
 
(中略) 
 
でも、ウテナはパイオニアであることは素晴らしいが、

テーマに関しては10年以上の時を掛けて、

やはり古くなったと思う。

例えば自立というテーマにしても

「じゃああんたら二人だけで生きていけるの?」

って言われるとどうしようもないわけで。



そういう意味では、舞HIMEのラスト、つまり

「他人に依存してばっかでもいけないけど、やっぱり人間は一人では生きていけないよね。

外に出るって言っても、学生時代を大切することも重要だよね」

って方が、地に足が付いた等身大の結論だなって気がするし。(後略)

2011-02-16 - まっつねのアニメとか作画とか

 
 この後「それで、今ウテナを見た時にそれでもやっぱりすげぇと思うのは、」とウテナに関する話が続くんですが、まあそちらなどはリンク先で読んで貰うとして、ここで改めて言われてみてああそうだなと思った部分が、ウテナのテーマと時代性の話。特に「外部への志向」について。「閉塞的な所に縛られず外世界へと飛び出そう」というメッセージを作品に込めておくのがエヴァ以後のアニメにおいてはしばらくの間トレンドだったと思うんですが、現在では必ずしもそうでは無いわけで、外世界に飛び出ていくにしても何にしてもいつまでも同じ事を繰り返し言っているだけではアレだし、「次に語るべきこと」だって色々あるわけです。・・・なんだか段々抽象的な言い回しで逃げたくなってきたのでとっとと結論を言います(笑)。“スタドラにおける「ヘッド」”=“ウテナにおける「世界の果て(=鳳暁生)」”なのではないか、ということです。今回の話で「ヘッドはゼロ時間に心を囚われている」というような言われ方がされていてそう感じました。そこで疑問に思ったのが、一度ラスボスとして描いた事のあるタイプのキャラを、再度ラスボスとして設置するだろうか?という事。つまり、ここまで長々と書いてきた事を物凄く簡単に要約すると、ヘッドって結局最後までかませ犬で終わりそうじゃね?という事ですw
 
 だとしたらスタドラにおけるラスボスは誰なのか。後期OPを最初に見た時、タウバーンと戦っている青いサイバディ(レシュバル)にはライバルポジションとしてスガタが乗るのではないかと短絡的に考えたんですが、早々にヘッドさんが乗り込んじゃいましたね。それで、残る謎といえばOPに出てくるあの巨大なサイバディ。で、ちょっと冷静に考えたら、あー、あれ、ザメクだったんですね、と。今更になって勝手に気づいて勝手に納得しました。そしてなんだか凄い悔しかったのが、ググってみたら後期OPの放映開始早々、そんな考えはとっくの昔に散々議論され済みだったということ(笑)。(→【銀河美少年】STARDRIVERのラスボスはスガタで確定か OPの黒いサイバディはザメクだった|まとめいと
 では、ラスボスはなんだかスガタさんっぽいぞというのは分かった。でもどう話が展開してそうなるのだろう。その辺り、今回の話を見ていて閃きました。今回の話でヘッドがかねてから噂されていた通り実はタクトの父親でした!という衝撃の事実がなんだか含みを持たせつつ明らかにされました。しかし本当にそうなのでしょうか。
 またまたウテナを引き合いに出して申し訳ないのですが、僕はウテナで好きな要素の一つに、キャラの個性豊かな髪の色というのがあります。あれ、なんだか良いんですよ。幼少期のキャラ、アバンの昔話風なキャラ、劇中劇でのキャラ・・・容姿が微妙に異なっていても、主要キャラはどんな時でも髪の色(それとアンシーと暁生は肌の色)が一貫してるんですよね。それがなんだか凄く良かった。・・・さっきからなんだか凄く良かったとは言ってるけどあんま説明になってないな・・・まあいいや。とにかく、だから、スタドラにおいて「ヘッドの髪色×ソラ(タクトの母親)の髪色=タクトの髪色」になったというのがどうしても気に入らないのです。(無論、現実でごく稀に起こるらしい、白人のカップルから黒い肌の子どもが生まれてビックリ!とかいうレベルのデリケートな話をしているのではなくて、遊戯王の主人公(武藤遊戯)の髪型はありえないけど、遊戯のおじいちゃんがあんな髪型なのはなぜだか納得できるよね、とかいう類の話ね。)
 そもそもこの後タクトが「ヘッド、実はあんた俺の親父だったんだぜ」とか言ってヘッドが衝撃を受けるなんてシーンがすっごくありえなそうなんだもの。40過ぎても若いままの容姿で「ゼロ時間ガー!旅立ちの日ガー!サカナちゃんガー!」とか言ってる石田彰キャラに突然父性の欠如を突きつけるとか、碇ゲンドウに向かって真っ当な父親になれと突然求めるよりも断然無茶振りな気がしますしw。
 結局また遠回りになってるな。これまた単刀直入に言いますね。用はね、タクトって結局カタシロ(眼帯のオッサン)の子なんじゃないのかなって事です。そんでもって髪の色的にスガタこそがヘッドの息子!・・・というわけではなく、スガタもカタシロの子なのよ。実はね、タクトの母親のソラとスガタの母親は兄弟でね、スガタとタクトは従兄弟だった!というオチ。タクトの母方の血縁がシンドウ家だったという。ほら、そうすればワコとスガタの許婚云々という三角関係にあったモヤモヤが無くなるじゃないですか!これでスッキリ解決ですよ。しかもマクロスFみたいに最終回で三角関係うやむやにしてお茶を濁すのではなく、スタドラにはケイトさんがいるわけだし、もうちょっとスマートな最終回が望めそう。
 いや〜、正直こんな事思いつくとか自分もしかして天才なんじゃ!?と、一瞬有頂天になったわけですが・・・・・・ググればそれっぽいのがこれまたでてくるという・・・w。(→『STAR DRIVER 輝きのタクト』20話感想 怒涛の展開でQ&Aまで作られる!そして来週の予告まじかよ:萌えオタニュース速報
 
 うん、なんだか微妙に萎えた所で(笑)、最後にもう一度だけヘッドに話を戻しましょうか。へたれキャラになり、ラスボス属性まで奪われてしまったヘッドさん。さあ、それではヘッドさんに残された道は何なのか?正直この変態キャラはゼロ時間に篭ってダーツやらせとくには勿体無い逸材です。こいつをゼロ時間の呪縛から解き放つにはどうすれば良いのか?・・・・・・そう、サカナちゃんです。
 次回予告でサカナちゃん復活を知った時にビビっと来ました。もうそれしかないでしょう。ヘッドが以前イカ刺しサムの話に嫌悪感をを覚えた事からも、彼が過去、恋仲にあったソラを利用した事を無意識に後悔していることが伺えます。この過去の過ちを帳消しにするにはどうすれば良いのか。サカナちゃんと仲良く南十字学園に入学し、タクト達と共に青春を謳歌するしかないじゃないですか!うん、間違いない。こんな展開が許されそうな人死にの起こらないロボアニメ万歳。
 
 というわけで、本来ならば3つくらいの記事に分けて書きそうな分量をひとつの記事にギチギチに詰め込んでしまいました。結末の予想が外れたらこの記事のことは笑って忘れて下さいw。そんなこんなで来週もスタドラ楽しみだー!
 
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※修正(4/3):とっても酷い事に「サカナちゃん」を「イカちゃん」と書き間違えていた事に気がついたのでこっそりと直しておきました。万死に値しますね、本当にごめんなさい。人類滅ぼしてタイムトラベラーになり、本エントリをupしようとしてる自分を殴り飛ばしにいきたい気持ちでいっぱいになりました。