ここ1年くらい、ぽつぽつ海外ドラマを観てます。僕の場合ドラマ鑑賞以外に優先したい趣味が多いので、作品選びに失敗したくない一心で、有名どころの中でも特に自分の趣向に合いそうなやつを手堅く観ている感じです。全話観たのは『ファーゴ』、『シャーロック』、『ブレイキング・バッド』、『ベター・コール・ソウル』、『デアデビル』、『スクリーム』、『sense8』。Netflixに契約してから無料期間中にスパートかけすぎた感はある。この中だと『ファーゴ』が抜けて良かったですね。
映画版のリメイクでも続編でもなく、なんとなく雰囲気を踏襲した完全新作。コーエン兄弟版の底意地悪い感じが好きだった人は気にいるのではと思います。映像の緊張感が最後まで途切れず、こんなテレビドラマが作れるのかと感動を覚えました。マルヴォという殺し屋が『ノーカントリー』のシガーや『ダークナイト』のジョーカーを思わせる悪魔的な魅力で見ていて非常にｗｋｔｋしましたね。全10話で完結する見易さも良いです。登場人物を一新してのシーズン2も今から楽しみ。FOXの公式で1話が無料配信されているので、気になる人は是非。
「FARGO/ファーゴ」1話無料視聴！｜20世紀フォックス ホームエンターテイメント
dTVで全話配信されているので、僕はそちらのアカウントを作って無料期間中に全話観ました。上記リンク先は画質がいまひとつなので、アカウントを作る時間的余裕があればdTVで視聴するのをおすすめします。国内ではDVDでしかリリースされておらず、残念ながらHD画質で観るにはdTVで観るほかありません。BD出してよ……。
『sense8』はウォシャウスキー姉弟のNetflixオリジナルドラマ。『マトリックス』と『スピードレーサー』大好きマンでしたが、『ジュピター』でトラウマ級のダメージを負ったのであまり期待せずに観始めました。しかしこれが予想に反して大変良かった。
主要登場人物達のセクシュアリティが多様なため、最初にとっつきづらさを感じましたが、徐々に感情移入させられてからの6話目で度肝を抜かれました。『クラウドアトラス』っぽい群像劇と、『マトリックス』や『Vフォー・ヴェンデッタ』の反体制的エッセンス、それにラナ・ウォシャウスキーの実体験由来と思われるLGBT描写が連続ドラマの枠にがちっとハマった感じ。単純なアクション的山場も多くて楽しいです。監督陣の、映画をはじめとした創作物全般に対するリスペクトがそこかしこで見られるのも、観ていて気持ちが良い。
どうも『クラウドアトラス』と『ジュピター』は登場人物のクドさのせいですんなり見れなかったのですが、今作はわりと素直に応援できるキャラクター達で楽しめました。こちらもシーズン2が既に発表されているので楽しみです。
ただ、企画段階で構想がシーズン5まで有ったようで……。本作に労力を割きすぎて、ウォシャウスキー姉弟の新作映画がなかなか観れなくなってしまうのでは、という不安はあります。ちなみにシーズン1でウォシャウスキーズがメガホンを取ってるのは全12話中7話（1〜3話、6話、9話、10話、12話）。
・映像の密度感でいうと、『ファーゴ』に次いで『シャーロック』が良かったですね。有名作だし、今更僕が言うまでもないかもしれませんけど。
今度放送される新作では現代劇から時代を移してスピンオフのような形を取るようですが、テレビドラマでやるなよってレベルの雰囲気満点な映像で、予告を見て笑ってしまいました。
・映画『スクリーム』は元々結構好きでしたが、Netflixで配信してるドラマ版はストーリーは全く異なるものの、映画1作目の雰囲気を活かしていて良い感じ。
連続殺人がらみのサスペンスと、ほどほどにラブコメを挟んだシリアス過ぎないドラマ。スプラッタが苦手でなければ楽しめるのでは。元の映画だとマスクを被った殺人犯が滑って転んだりする人間臭さが、妙にコミカルさと怖さを醸し出していて好きだったんですが、今作はそれが無いのが残念ですね。マスクが変わってしまったのも残念ですが、今回のマスクはこれはこれで悪くないしまあ良し。
・『ベーター・コール・ソウル』はわりと良かったけど、1話ラストでスピンオフ元の『ブレイキング・バッド』ネタをやったのが一番面白かったし、期待したほどではなかった。人情劇は一区切りついたので、次シリーズでは悪徳弁護士度が増してると嬉しい。
・『デアデビル』のドラマ版はアクションが地味なのが物足りなかったです。主人公の師匠・スティックはかっこよかったです。
