ようこそアニメのミライ(地獄)へ。『ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン』1話感想

近年稀に見るやっちまったな感!
個人的には、神山健治監督版ニンジャスレイヤーを切望する声を出版やアニメのえらい人達にきちんと届けられなかった視聴者側にも責任があるのでは? と、思っています。みんなも見たかったよね、神山版ニンジャスレイヤー。僕だけですか? そうですか……。
 

切望していた。

願い続けていた。
 
だが、叶わなかった。
とにかく、ようこそインフェルノコップの時代へ。


※記念すべきトリガー第1弾作品

 
かつて、『インフェルノコップ』を指して、今石監督は次のようなことをおっしゃいました。

今石 『インフェルノコップ』ではアニメの最小単位を作りたかったんです。以前からもっとパッと思いついてパッと出したいという欲求があった。『パンスト』も元はそうでしたが、結局あんな大変な作品になってしまった。あれはあれで楽しかったのでよかったけど。というか僕はアニメのクオリティを下げたいんですよ(笑)。世の中のアニメのクオリティがこれだけ上がっていますが、これが本当に必要なのか。……というのを自分ではやらず雨宮にやらせる!(笑)
大塚 今石に任せるとクオリティリセットができないんです。自分で首を締めてしまうので。なので若い雨宮に任せました。
今石 絵がどれだけ酷くても面白いものを作るのが演出の仕事。それをあえてやってるのが『インフェルノコップ』なんです。

リトルウィッチアカデミアとインフェルノコップと今石監督の新作 - さめたパスタとぬるいコーラ

 
上記のインフェルノコップ・イズムを多分に引き継いだのが『ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン』ということになるでしょう。
ただし『ニンジャスレイヤー』では『インフェルノコップ』とは異なり、アクションシーンではしっかり作画でアクションをしていますし、可愛いキャラなどもちょいちょい登場してくるようです。バランス感覚としてはむしろ、今石監督の『パンスト』に近いのでは。アニメ『ニンジャスレイヤー』では原作の独特なセリフ回しに加え、インフェルノコップ風な不条理ギャグ演出、さらにキレキレのアクションまで観れるのですから、ある種の満漢全席感はあります。
ただし、作画の労力を究極的に無に近づけるコンセプトに忠実だった『インフェルノコップ』に比べ、表現の先鋭度の点において、アニメ『ニンジャスレイヤー』は一歩後退しているとも言えそうです……と、初見で本編映像だけを観た自分はそう思っていました。
が、ニコニコ生放送では実写パートが一緒に流れたのですね。

【世界最速】「ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン」1話上映会 - 2015/04/16 23:00開始 - ニコニコ生放送

ある意味凄くトガってる。少なくとも、僕は来週からニコ生版を楽しみに視聴することでしょう。
正直、一番最初に公開された予告編の時点で本編がああなる予感はありましたし、配信版がアスペクト比4:3のモノラルサウンドなる素敵フォーマットになると発表された時点で覚悟は決まった気でいたのですが、いやはや甘かったです。