『シドニアの騎士』テレビアニメ版感想

シドニアの騎士』のテレビアニメ版を一気に観ました。原作未読。
主人公の戦うモチベーションが何なのか最後までピンとこなかったというのが正直なところ。反撃しなければ全滅させられる極限状態なのは分かるのですが、主人公の私的な動機が見えず、それほどお話に引き込まれなかったです。
主人公は地下暮らしが長く、地上に出てはじめてできた友達(&おいしいご飯)がかけがえの無いものだというのですが、それにしては友人関係を特別大事にしてるようにも見えなかったり。友人関係やおいしいご飯の死守が主な動機だとして、主人公がシドニア全体を守ることに使命感を覚えてる風なのも、なんだかピンと来ません。自分があの主人公の立場におかれたとして、かけがえの無い日常を壊す外敵への憎しみを覚えることはあっても、シドニア自体に愛着を持つことは無い気がします。作戦で凡ミスしただけで、見知らぬ通行人に石を投げられるような街ですよ?戦果を上げて帰ってくるや、ニコニコ顔で「お帰り」と言われるシーンは薄ら寒かったです。
設定的には、主人公が自身の出生の秘密を探るため、日々の戦闘を死ぬ気で乗り切り、謀略渦巻くシドニア内で暗躍してくれてればもう少し楽しめた気もします。ただ今のところシドニアには謀略も渦巻いてなければ、出生の秘密も回想であっさり明かされてしまっているので、この先どうお話を転がしていくのでしょう。そういう意味では続きが気になります。