『ガンダム Gのレコンギスタ』 1〜3話を観ての所感

日劇場で観た『頭文字D』はカップルで観に来てる観客も結構いたが、こちらは圧倒的男性率。いや、『頭文字D』も単独の女性客は見かけなかったけど……。以前『ガンダムUC』を劇場で観た際にも衝撃を受けたが、本当に男性客ばかり。帰り際に観客席を見渡してみたが、女性は一人しかみつけられなかった。『W』、『種』、『00』と、シリーズによっては女性ファンも多いだけに、落差が凄い。この差を確認するためだけにも『00』は劇場版を観に行っておくべきだったと今更後悔した。
閑話休題
富野アニメとめっぽう相性が悪い僕である。どのくらい相性が悪いかというと、なんとか今夏中に『Vガンダム』を全話観ようと心に誓ってから、丸5年が経過してしまうくらい相性は悪い。*1そんな僕が観てもわりとわくわくと普通に楽しめたのだから、『Gレコ』面白いのではないか、と思う。
ガンダムは『無印』、『Z』、『逆シャア』と観ているが、観ている最中、気がつくと話の筋が追えなくなってしまうのである。舞台背景が会話劇の中でザクザク説明されていくので、視聴者は常に思考を強いられる上、複数の陣営に複数の思考・思想を持ったキャラクターたちが入り乱れ、富野節で会話を行うので、頭が追いつかないのである。『Gレコ』もそうした色合いは強いのだが、絵的に面白いからか、許せてしまう。絵的にというのは今回の主役機「Gセルフ」がやたら可愛かったり、キャラクター達が表情豊かでついつい見入ってしまうあたり。まあ完全に好みの問題である。

ほら、めちゃくちゃ可愛くないですか?なんか猫っぽいし。
 
これまで観てきたガンダムシリーズでは、特定の陣営に属するキャラクターが敵対する陣営に捉えられたり脱走したりという展開がやたら多く、こいつらのセキュリティ意識大丈夫か?と観ていて心配になることが多かったのだが、今回は主人公達をわざと泳がせてるっぽい偉いおっさんが出てきたのでそこが気にならなかったのはよかった。あとは福井裕佳梨キャラのラライアの白痴可愛さと、アイーダさんの富野アニメ御用達な面倒くさい性格っぷりのコントラストが強烈で楽しめた。ラライアがGセルフに向かって「じぃ、じぃ……の……」とぶつぶつ喋る場面はトップ2のノノの「ノ……ノ……リ……リ……」っぽくて良いですね。
あと、1話はノレドの顔に三段階でTU(カメラが寄る)するカットがあって、なんだこの謎演出!と思ったのだけど、劇場で買った富野インタビューBDに1話のコンテ&脚本が同梱されていて、コンテ段階でどう指示されていたのかが分かってちょっと幸せになれた。謎演出と言えば、アイーダさんのサラサラヘアーに何やら感嘆している風なベルリくんもなかなか面白かったけど、そこのコンテ段階の指示が確認できたのも個人的にポイント高い。コンテと脚本ついてくるとは知らずに購入したのでとても得した気分になれた。

なんだか細々とした私的な感想になってしまった。ベルリがアイーダ陣営にて、それまで属していた社会とは別の価値観に触れることでどういった反応をするのか。ひとまず4話を楽しみに待ちたいと思う……って先行上映で観てしまったから、この続きを観るにはまたしばらく待たないといけないのか。それまでに少なくともVガンダムは観ておこう。……おかしい、5年前の計画ではザンボットやイデオンブレンパワードやターンエーくらいはばっちり抑えてから新作に臨める予定だったのに。

*1:ちなみに先日43話を観終えた。