ここ一ヶ月くらいで観た映画一言感想

最近、「有名な映画だけど実は観たことないんだよねー」的なものを適当にチョイスして適当に観ていたので適当に一言感想。
(4月13日追記:適当が災いして、『バットマン・フォーエヴァー』について一部不適切な表現がありましたので、指摘を受けて訂正しました。)
 
フォロウィングノーラン監督祭り開幕。超低予算で作られたノーランデビュー作。アイディアが練りこまれてて面白い。『メメント』にダイレクトに繋がっていく感じ。『メメント』が好きな人は観て損なし。
インソムニアノーラン監督祭り第二弾。アル・パチーノが流石に迫力の演技。元になったノルウェー映画は知らないけど、普通に面白かった。『メメント』のヒット後、いきなりこんなわりと王道な作品を作ってたんだなぁ。主人公が精神的に蝕まれる感じとかノーランが好きそうな要素は一応散見できるけど、基本的には王道な内容に徹していた感じ。
プレステージノーラン監督祭り第三弾。『バットマン ビギンズ』と『ダークナイト』の間に公開された作品。尺が長い気がするけど、観終わってみればなかなか満足感はある。『インソムニア』や『バットマン ビギンズ』のような比較的王道な路線というよりは、『メメント』→『インセプション』の流れ。二回観たけど、二度目の視聴ではいたるところに伏線がある事に気づけて面白かった。最後に「ハト小屋」と「決着がつけられる場所」が重なるように描かれてたのに舌を巻いた。
バウンド:みんな大好き!ウォシャウスキー兄弟のデビュー作。アイディア勝負の低予算映画としてはお手本のような内容。レズレズでエロ格好良いのも良い。ビジュアルセンスが冴えてるのはこの頃からだったのか。拳銃が白いペンキの上を滑っていって螺旋状の跡ができるカットとか痺れるわ。
ブラック・スワンハリウッド版『パーフェクトブルー』という話をよく聞いてたけど、思ってたよりもパーフェクトブルーじゃなかった。過保護なお母さんのねっとりくる鬱陶しさが良かった。最後のブラック・スワン化はカタルシス凄い。
ファーゴ:小学生くらいの頃に見たことがあったけど、そんな頃にこの作品が持つウィットさを理解できるはずもなく。とにかく人間の描き方が凄い。人間を物凄く批判的に描いてるんだけど、扇動的な批判ではなく、あまりのどうしようもなさに逆に脱力させられてしまう感じ。コーエン兄弟の他の作品は観たことないんだけど、一気に興味が出てきた。
サイコ:ヒチコックの古典。シャーワー室でヒロインが殺害されるシーンばかりクローズアップされるので、逆に他の部分のネタバレを殆ど知らず、フラットな気持ちで楽しめた。
バットマン・オリジナルムービー:元祖バットマン映画(非バートン版)。脱力系な展開が面白いっちゃ面白い。特に冒頭のサメとのバトルは夜中に見て爆笑してしまった。

バットマン・リターンズ:バートン版無印『バットマン』は展開がかったるい印象があったけど、こちらはやや改善。ゴシックでダークな雰囲気で統一されていて凄い。後味も含めると極上の一品だけど、映像的な気持ちよさで言ったら特別好みでもないんだよな。
バットマンフォーエバー:いやこれ、映像たまんない。下手したら一番好きなバットマン。まずスーツがめちゃくちゃ格好良い。ストーリーも程よくアメコミ調にバカっぽくて素晴らしい。*1 ストーリーもあえてステレオタイプなアメコミヒーローっぽさを踏襲している部分*2、バカっぽい部分*3があって素晴らしい。
ハンニバル:『羊たちの沈黙』の続編。イタリア綺麗な街並みの中で動きまわるハンニバル・レクターかっけーって内容。「レクター博士VS街のチンピラ」とか、異種格闘技感あふれてて燃える。しかしグロイシーンはあるものの、前作にあったサイコパスな感じがなくなってて残念。ググッていてこんな感想見つけました(→ハンニバル)。そうか、レクターとクラリスの共犯関係かー。
ハンニバル・ライジング若かりし日のレクター博士が主人公。アンソニー・ホプキンスが出てこないとか…と、見る前までテンション低かったですが、見てみてら案外面白かった。サイコパスな感じはあまりなかったけど。
レッド・ドラゴン時間軸的に『羊たちの沈黙』のちょい前。普通に面白かったし、そこそこサイコな内容だったけど、『羊たちの沈黙』ほど精神的にジワジワくるものは無かった。それは仕方ないか。
エイリアン2:大傑作。今まで観てなかったのがアホみたい。『アバター』のひな形と言っても良い。キャメロンは神。『ターミネーター2』より好きかもしれない。
エイリアン3:どうしてこうなった。
シャイニング:キューブリック作品て小学生の頃にだいたい観たはずだけど、当然のように記憶からすっぽり抜け落ちてるなー…ってことで『シャイニング』。ジャック・ニコルソンキチガイ演技がギラリと光るので、「シャイニング」って超能力要素が妙に適当に流されてても気にしなくて大丈夫。…いや、もっと巨匠の貫禄漂う非の打ち所のないような傑作なイメージだったけど、案外荒削りな印象で驚きました。面白かったんだけどさ。ググったら原作者のスティーブン・キングはこの映画版が随分気に入らなかったみたいで長年悪口言ってたみたいね。
デアデビルこれは良い糞映画!眼福である。自分が観たのは「ディレクターズカット版」で、「劇場公開版」を観た人たちからは「不満点がことごとく解消されている!凄い!」と絶賛されたシロモノらしいが、それでも相当なダメさが光ってた。むしろ劇場公開版が気になってくる。キャラは立ってるし、中盤くらいまでのノーテンキなノリは好き。ググってたら破壊屋さんの昔のデアデビル記事が出てきて面白かった。→【インフォシーク】Infoseek : 楽天が運営するポータルサイト
デアデビル』観終えてwikipedia読んでいたら、ヒロインが主人公の映画『エレクトラ』の存在を知った。…いや、ヒロインさんあなた映画の終盤であっさり殺されてませんでしたっけ?以下、wikipediaのあらすじ。

デアデビルと殺し屋ブルズアイとの戦いに巻き込まれて命を失ったエレクトラ。しかしその後、善の組織のリーダーでもある師匠スティックのパワーにより蘇生する。そして彼の指導の下、武術や銃器の必殺法を見につけた最強の暗殺者へ生まれ変わっていた。

エレクトラ (2005年の映画) - Wikipedia

善の組織のリーダーwwwwwww最強の暗殺者wwwwwww

*1:4月13日 訂正・追記:アメコミ全般を指して「バカっぽい」としているような印象を与える、といった指摘をyumemigatioさんから頂きました。そうした意図はなかったのですが、誤解されても仕方ない乱暴な表現でしたので、訂正させて頂きました。申し訳ありませんでした。

*2:4月14日 補足説明を追記:「あえて」そうしているように見えるのはスタッフの原作愛ゆえなのか、見ていて痛快でした

*3:4月14日 補足説明を追記:肩が凝らない映画って見るタイミングによっては最高の栄養剤になりますね