『3月のライオン』に対する基本スタンス

 『3月のライオン』最新5巻が発売されましたね。そこでちょっと、自分の『三月のライオン』に関する基本スタンスを示すために9月4日にtwitterで書いていたことを再掲。

・唐突な最終回といって思い浮かぶのはエヴァ(TV版および旧劇場版)とハチクロだったりする。エヴァって放送当時、制作者側と視聴者側(特に熱中してた一部のオタ)間で相乗的に当時独特の熱さが共有されていて、だからこそ当時はあの終り方になったんだけど
・当時ですらあの終わり方を受け入れたのは少数だったのだから、現在新規ファンがTV版や旧劇場版に手を出して戸惑うのは当然なわけだけど。クエスチョンマークを頭に浮かべる初見の人をはたから見てるのは愉快だったりする
・それはさておきw。エヴァはリアルタイム組ではなかったので、当時の資料を収集したりすることで、あの最終回に至った経緯を辿れたんだけど、連載当時の雰囲気が分からないハチクロは読んでいてなかなかショッキングだったw
エヴァの最終回がおかしなことになってるというのは観る前から漏れ伝わってきてたけど、ハチクロはなかなかに不意打ちだった。作者のウミノさんがエヴァ好きなのは本編からも作者コメントからもある程度分かってたけど、まさかああなるとは。
・驚くほど関連付けて語ってる人が少ないけど、ハチクロ作者のウミノさんが現在連載中の『3月のライオン』のエヴァっぽさは異常。僕はあれは将棋を使ったエヴァだとすら思ってます。
 主人公が「レイ」という名前であることや、ヒロインのキョウコの配置がアスカっぽいとかいうのは言わずもがな。主人公が自身の存在意義を見出せず、将棋の世界にしか居場所がない序盤はまんまシンジ君。エヴァ(ネルフ)を通してしか周囲と繋がりが見出せなかった状態。
・シンジはエヴァで戦う以外の自分の道をTV版最終話、パラレルワールドの学園エヴァの世界で唐突に気がつくけど、それをじんわりゆっくりやってるのが『3月のライオン』だと思う。
・多分、作者のウミノさんにそれを描ききるための実力がついたのは、ハチクロであれを経験したからじゃないのかなぁ。
・三月のライオンはハンターハンターと同じくらい単行本が楽しみな作品だけど、あれも年に1冊くらいしか出ないんだよな・・・。あのクオリティを考えると文句のつけようなんかないんだけど。

 元の文のままで改変加えてないのでtwitterの性質上改行が多いですが、読みにくかったらごめんなさい。
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追記:良く見たら「シンジはエヴァで戦う以外の自分の道をTV版最終話、パラレルワールドの学園エヴァの世界で唐突に気がつくけど、それをじんわりゆっくりやってるのが『3月のライオン』だと思う。」という部分がtwitterに書き込む字数制限を気にしすぎたせいか端折り気味な気がしたので補足説明w
3月のライオンエヴァとの最大の違いは恐らく、「エヴァを操縦する自分」が嫌だったシンジ君とは違って、零くんは「将棋をやる自分」というのを否定の対象にしないだろうというのがあります。「将棋」を軸にして周囲の人々と係わりを持つ中で、将棋への「依存」という形ではなく、自分の居場所を見つけていく話であろうということです。